家を長持ちさせる長期メンテナンスの実態-其の1-【すまいの無料一年点検 ハウスメーカーDH社編】

一番、高い買い物と言われている建物・不動産。「大事に使って長持ちさせたい」オーナーさんは少なからず思っていることでしょう。では、長期メンテナンスとはどういったものなのだろうか?購入する前に、建築する前に知っておきたい!という声にお応えします。今回は沼津市在住のオーナー様の1年点検を点検員に同行して現場でどのような点検が行われているのか調査してきました!1年目に点検をするのはどの部位か・・・?建築後1年目で点検?何のために点検をするの・・?今後、どのようにしたらよいか点検員の生の声も聞いてきました。

家蔵



構造を傷めることにつながる水処理 ポイントは「水平」

1年目に無料点検が実施されましたが目的は大きく2つです。建物を長持ちさせ、いつまでも居心地の良い空間を保っていただくための確認と予防です。ひとつ目は点検の本題である建物の外部と内部の確認をします。ふたつ目は配管のつまり対策や建物をきれいに長くお使いいただくための対策というか秘訣を伝授させていただきました。そして、台風など防災への対策、防犯意識を高めるためのお知らせなど幅広くお伝えしています。

まず点検ですが、40項目もの部位と症状をチェックします。「雨漏り」つながる部位の確認が1年点検の一番の肝と言えるでしょう。雨水の侵入をいかに防ぐか・・・外壁から軒天までチェックしますが、ズバリ雨水の侵入しやすい場所があるそうです。「ポイントは横の目地とサッシ回りのコーキング部分!雨水は横(水平)部分から入りやすく、縦の部分からは奥(構造部分や内部)まで侵入しにくい」と点検員。基本目視ですが、近くで確認したり、遠目から確認したりしていました。「遠目で違和感を感じることができる」、屋根はもちろん、ひかりのあたり方などからわかることもあるようです。いろいろな角度から点検をしていて勉強になりました。以下、点検項目をざっとまとめてみました

・配管系:漏水が起きていないか、配管のつまりがないか配管の汚れ具合を確認します

・外壁:ひび割れやチョーキング現象などが起きていないか確認します

・目地部分のシーリング等が浮いていないか、切れていないか確認しまう

・タイルの浮きがないか打突確認します

40項目あるので細かく点検していましたが、記載としてはここまでにさせていただきます。

内部の点検はヒアリングをもとに気になる場所を点検・調整・修理させていただきます。いきなりヒアリング?と思う方もいるかもしれません。1年点検が近づくと担当の営業から「気になる部分の確認の連絡」が入るシステム。事前に確認することで当日の作業をスムーズにさせ、準備することもできます。準備をしてからの1年目の点検という形になっているようです。

内部で依頼が項目として多いのは建具やサッシの調整、クロスのすき間。一日で終わらない修理もあるようですが、しっかり対応させていただいていますと相談員。これからも、オーナー様とコミュニケーションをとりながらオーナー様と一緒に歴史を重ねていくことができる点検内容だったのではないでしょうか。

 

 


漏水の確認方法・・・配管つまりのトラブルとは・・・

漏水が建物内で起きているかどうかチェックは難しいです。水道メーターのパイロット部分の動きをチェックして動きがなければ問題なしと判断します。

配管のつまりや汚れはは桝の蓋を開けチェックします。大抵汚れていますので、今後のお手入れ方法を伝授させていただきます。富士市の場合、下にあるように油汚れを目の当たりにできるので油汚れには敏感かもしれませんが、他市町は油を流してしまう方法なので油汚れは実感できません。1年目である程度汚れますので、築年数が経ってくれば詰まりの原因になることも想像できます。

実際、配管つまりトラブルも多いと聞きます。「一度に大量のペーパーを流してしまった」「おもちゃを流してしまった」などは別としまして、たまっている油に髪の毛などが絡まってしまい流れにくくなってしまうなどには、一般的にはパイプ洗浄剤などを使って対策している方も多いのではないでしょうか。日頃から簡単お手入れをすることで配管の汚れを流してしまう、配管をきれいにする方法は以下の通りです。


配管のつまりはコツコツお手入れが効果を発揮します

配管をきれいに保つ清掃方法は①排水溝をタオルなどで塞ぎ、シンク内にぬるま湯を半分以上貯めます②貯めたぬるま湯にお手持ちのキッチン用洗剤を溶かします③一気に流します。これだけで汚れ等を水圧で押し流してくれるそうです。月に1回を目安に実施されると良いそうです。良かったらお試しください。


防犯・防災への対策をもう一度!

点検もおわり、点検結果報告をさせていただき1年目の点検が終わります。約90分くらいです。その際にオートブレスの外し方、劣化した時の対処方法等をご説明。鍵の閉め忘れ、台風時の戸締りなどの注意喚起を再度させていただき点検終了となります。


富士市特有!オイルトラップの清掃

富士市には配管の途中にオイルトラップがあます。簡単にお伝えするとキッチンから流れたオイルをこの桝のトラップでキャッチして、先の配管を汚れにくくしています。富士市は詰まりの原因を事前に対策しているようです。においもあるので夏場の清掃は避け、半年に1回清掃したほうが良いと点検員が言っていました笑 オイルトラップがあるとはいえ、先ほどお伝えした配管のお手入れはしたほうがよいそうです。配管の清掃はコツコツとがよさそうですね。


まとめ

・外部、内部の点検をしっかり行ってくれる。点検の前に事前に修理してほしい箇所を依頼をしておくと迅速に対応できる。

・漏水はメーターのパイロットが動いてないか確認する

・雨水の侵入はサッシ回りと横目地、オーナー様も簡単に点検できる

・お手入れのアドバイスがうれしい。その際、おすすめしていたクリーナーの使用感は後日記事にいたします。

なお、この発言は個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません。スタンスや使用感も千差万別、個人差があります。ご理解の上、家づくりや建物保全の参考にしていただければと思います。